光の指の
10/3/2022
光の指の喜び
そこにすべての時間が集中していた
見渡す限りの地平
ありとあらゆる反対側を貫いて
──この世が手に入れられなっかった産声たち
取り残された無数の思惑が
すやすやと眠る胸の内側──
──はじけ散る波のとどろきを背後に感じながら
歌が 過去の歌が
無名の眼差しが
自らを焼き尽くす輝きに吸い込まれていって
あるいは生きた人々もまた
自らの生きたへその緒を探り当てて
──僕らは静かになった
星になった 無垢になった我を忘れた──
そしてそれを君は「愛らしい」と言う
僕らは可笑しい
物語に生きる者
そう
僕らはずっとずっと
ずっと若い
光を求めている
老いた憧憬
眠りゆく希望