JY-STORAGE

あやまち

手に負えぬ口惜しさの陰で

君は僕を誘拐した。


追い上げる木枯らしの冷笑。

その肌寒い触れ合いは僕らの耳元で

君のはかなくも熱したほっぺと

この恥に焼かれたがらんどうの喉に優しかった。


「もっと遠くに行きましょう

 誰にも知られぬ時の先

 自らを打ち明ける白銀の夢が

 私たちにだけそっと吹いてくる場所に

 あなたは黙って

 ついて来てください」


今はこのおびえた耳に

君以外の言い分は届かなくなってしまった。

一生涯の青春よりも大きな疲れが

去りゆく人にすがるものを選ばせる。

そして僕にとっては広過ぎる空の裏側へと

君は詩人の腕を伸ばしてゆく。


このあと僕らがどうなるのかはだいたい分かる。

最初にやらかしたのは君であり

次に僕だった。

そして君がしくじって

僕がしくじって

また君がしくじれば

夢は終わる。


そこで疑問。

──僕らの子供はどうなるのだろう?

僕らの次は。

泣くのだろうか、

泣かないのだろうか。

あるいは泣いて

泣き止むのだろうか。

世界の外側からやって来て

僕らの内側から生まれいづる君よ、

きっと僕らが白に覆われた頃

はみ出た僕らの思惑の一切も

どうかその下にしまっておくれ。

もう誰も僕らのあやまちを見ることのないように、

最高の死に化粧を君以前の過去に施してやってくれ

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